なんで?本当に好きなの?
「まずは好きな人に見せたい自分」という考え方、よく耳にしますよね。でも、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。なんで好きな人に見せたい自分が、本来の自分と違う必要があるんでしょうか?
本当にその「見せたい自分」を、あなたは心から好きですか? もし、そうでないのなら、それはただの仮面です。仮面を被り続けるのって、すごく疲れませんか?
例えば、恋愛において相手に良く見られたい気持ちは理解できます。しかし、それは「より魅力的な自分を目指す」ことと、「本来の自分を偽る」こととは全く違います。

デブリーマン内田の悲劇
想像してみてください。デブリーマン内田さんが、好きな女性の前で必死に息を吸い込んで腹をへこませている姿を。彼は、一時的にスリムに見せようと努力しています。しかし、それは苦痛以外の何物でもありません。息苦しさに集中してしまい、会話も楽しめないでしょう。
これは、まさに「見せたい自分」に無理やり合わせようとする行為の典型例です。一時的には良く見せられるかもしれませんが、長続きはしません。そして、何よりも自分自身が苦しみます。内田さんは、腹をへこませることに集中するあまり、本来の魅力であるユーモアや優しさを発揮できなくなってしまうかもしれません。

窒息のリスク
物理的に窒息するかどうかは別として、「見せたい自分」を演じることは、精神的な窒息につながる可能性があります。
- 自己肯定感の低下: 偽りの自分を演じ続けると、本当の自分を受け入れられなくなります。「私は、ありのままの自分では愛されない」という思いが強くなり、自己肯定感が低下する可能性があります。
- ストレスの蓄積: 常に他人を意識し、言動をコントロールすることは、大きなストレスになります。精神的なエネルギーを消耗し、疲弊してしまうでしょう。
- 人間関係の破綻: 仮面を被っていると、相手もあなたの本質を見抜けません。表面的にはうまくいっていても、深い絆を築くことは難しいでしょう。いつか仮面が剥がれたとき、関係性が崩れてしまう可能性もあります。
- 本当の自分を見失う: 長い間仮面を被っていると、本当の自分が分からなくなってしまうことがあります。自分が何を好きで、何を大切にしているのかを見失ってしまうかもしれません。

事例:SNSにおける「いいね!」中毒
SNSは、自己表現の場であると同時に、「見せたい自分」を演出する舞台になりがちです。
例えば、旅行に行った際に、実際は疲れていても、楽しそうな写真を投稿する。レストランで食事をした際に、味がイマイチでも、おしゃれな写真をアップする。あたかも充実した日々を送っているかのように見せかける。
もちろん、SNSで良い面を見せること自体は悪いことではありません。しかし、「いいね!」の数やコメントに過剰に依存し、虚飾に満ちた自分を演じ続けると、現実とのギャップに苦しむことになります。
A子さんは、インスタグラムで「キラキラ女子」を演じていました。高級レストランでの食事、ブランド物のバッグ、海外旅行…。フォロワー数は増えましたが、内心は常に不安でした。「本当の自分を知られたら、フォロワーは離れていくのではないか」と恐れていたのです。そのプレッシャーから、A子さんはますますSNSに依存するようになり、現実世界での人間関係は希薄になっていきました。
最終的に、A子さんはSNS疲れを感じ、アカウントを削除しました。そして、「見せかけの自分」ではなく、「ありのままの自分」を受け入れることから始めました。

大丈夫、飾らなくても愛される
恋愛、仕事、人間関係…どんな場面においても、無理に自分を飾る必要はありません。
- 欠点を受け入れる: 誰にだって欠点はあります。完璧な人間なんていません。自分の欠点を受け入れ、それを個性として捉えることが大切です。
- 自分の気持ちに正直になる: 自分の気持ちに正直に行動しましょう。無理に相手に合わせるのではなく、自分の意見や感情を率直に伝えることが、信頼関係を築く上で重要です。
- ありのままの自分を愛する: 一番大切なのは、自分自身を愛することです。自分の良いところも悪いところも、全てひっくるめて愛しましょう。
もし、ありのままのあなたを愛してくれる人が現れないとしても、それはあなたが悪いのではありません。ただ、縁がなかっただけです。

結論:窒息したい?
「まずは好きな人に見せたい自分」を演じることは、一時的な快感をもたらすかもしれませんが、長期的に見ると、自己肯定感の低下、ストレスの蓄積、人間関係の破綻など、様々なリスクを伴います。
もし、あなたが精神的な窒息を望むのであれば、どうぞご自由に。しかし、もしあなたが本当に幸せになりたいのであれば、ありのままの自分を愛し、それを表現することをおすすめします。
ありのままのあなたを愛してくれる人は、必ず現れます。

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