世間にはびこる「好きなことを仕事にすべきではない」という言説。耳にしたことがある人も多いでしょう。「好きなことは趣味として楽しむべきで、仕事にしてしまうと嫌いになってしまう」というもっともらしい理由が添えられていますが、これは大きな嘘です。今回は、なぜこの言説が嘘なのか、その理由を深く掘り下げていきます。
なぜ「好きなことを仕事にするな」という嘘が広まるのか?
一見もっともらしく聞こえるこの言説の裏には、複雑な背景が隠されています。その根底にあるのは、国家の都合、そして教育の現状です。
国の都合:ブルシットジョブを誰がやるのか?
会社や組織の仕事の多くはブルシットジョブであることが指摘されています。しかし、そのブルシットジョブの担い手がいなくなってしまってはどのようなことが起こるでしょうか?
企業は成り立たなくなり、税収は激減、社会システムは崩壊する可能性があります。国は、そうした事態を避けるために、「好きなことを仕事にするな」という呪文を唱え、人々を会社員として繋ぎ止め、下らない仕事に従事させようとしているのです。
教育の欠如:好きなことを収益に変える思考の欠如
本来、教育の大きな目的の一つは、好きなことから収益を生み出す方法を考え続ける思考習慣を身につけさせることであるべきです。自分の興味や才能を活かし、社会に貢献しながら収入を得る道を探る。しかし、現状の教育システムは、そのような思考を育むことに重点を置いていません。
多くの人は、与えられたレールの上を歩むことを強いられ、自分の好きなことと仕事を結びつける発想を持つことすら許されないのです。

「好き」の定義を問い直す
「好きなことを仕事にしたら嫌いになる」という主張は、そもそも「好き」の定義が曖昧なまま議論されていることに問題があります。
本当に好きだったのか?
好きなことを仕事にして、それが嫌いになったと感じるなら、それはそもそも本当に好きではなかった可能性が高いのです。一時的な興味や憧れを「好き」と勘違いしていたのかもしれません。
例えば、子供の頃から絵を描くのが好きだった人が、プロのイラストレーターになったとします。しかし、納期に追われ、クライアントの要望に応え続けるうちに、絵を描くことが苦痛になってしまうというケースはおおいに考えられます。
そうしたケースでそこまで好きでなかったことが判明したのは、むしろ良いことです。自分の本質を見つめ直し、本当に情熱を注げるものを見つけるための第一歩となるでしょう。
動機の変化:好きから利益へ
好きなことを仕事にしているうちに、行動の動機が変わることもあります。最初は純粋に好きで始めたことでも、収益が発生するようになると、儲けることが楽しくなってしまうケースです。
例えば、趣味で始めたブログが人気を集め、広告収入を得るようになったとします。最初は自分の好きなことについて書くのが楽しかったのですが、次第にアクセス数を増やし、収益を最大化することにばかり意識が向いてしまう。
儲けることが楽しくなること自体は悪いことではありません。しかし、本当に好きだったこと、始めた頃の情熱や信念を忘れてしまうのは問題です。儲けだけでなく、好きなことに対する純粋な気持ちを大切にしなければ、いずれ行き詰まってしまうでしょう。

なぜ好きなことを仕事にすべきなのか?
それでは、なぜ「好きなことを仕事にすべき」なのでしょうか?
継続は力なり:好きこそ物の上手なれ
好きなことは、嫌なことよりも圧倒的に続けやすい。困難に直面しても、情熱があれば乗り越えられます。好きなことを仕事にすれば、自然と努力を重ね、スキルアップし、成果を上げることができるでしょう。
自己成長の加速:情熱が原動力
好きなことを仕事にすると、常に新しい知識やスキルを学びたいという意欲が湧いてきます。自分の興味のある分野だからこそ、積極的に情報を収集し、試行錯誤を繰り返すことができます。その結果、自己成長のスピードが加速し、他者との差別化を図ることができるでしょう。
周囲への好影響:情熱は伝染する
好きなことを仕事にしている人は、生き生きとしています。その情熱は周囲に伝染し、共に働く仲間や顧客を巻き込み、良い影響を与えることができます。情熱を持った人が集まる組織は、創造性に溢れ、革新的なアイデアを生み出しやすいでしょう。

事例紹介:好きなことを仕事にして成功した人々
世の中には、好きなことを仕事にして成功した人がたくさんいます。
- 宮崎駿(アニメーション監督): 子供の頃から漫画やアニメが好きだった宮崎駿監督は、アニメーターとしてキャリアをスタートさせ、数々の名作を生み出しました。彼の作品は、世界中の人々に夢と感動を与え続けています。
- 村上春樹(小説家): ジャズ喫茶を経営しながら小説を書き始めた村上春樹氏は、独自の文体と世界観で多くの読者を魅了し、国際的な文学賞を受賞するなど、世界的な作家として活躍しています。
- HIKAKIN(YouTuber): 高校生の時にYouTubeに動画投稿を始めたHIKAKIN氏は、今や日本を代表するYouTuberとして、幅広い世代から支持を集めています。彼の動画は、多くの人々に笑顔と元気を与え続けています。
これらの事例は、好きなことを仕事にして情熱を注ぎ続ければ、大きな成功を掴むことができることを示しています。

世間の常識を疑え:好きなこと「しか」仕事にすべきではない
世間一般に言われていることを鵜呑みにしてはいけません。むしろ、好きなこと「しか」仕事にすべきではないのです。自分の心に正直に向き合い、情熱を注げるものを見つけ、それを仕事にすることを真剣に考えるべきです。
好きなことを仕事にするのは簡単なことではありません。困難や挫折も経験するでしょう。しかし、それでも諦めずに努力を続ければ、必ず道は開けます。自分の可能性を信じ、一歩踏み出してみましょう。

まとめ
「好きなことを仕事にしてはいけない」という言説は、国の都合や教育の現状によって作られた嘘です。好きなことを仕事にすれば、継続力、自己成長、周囲への好影響など、様々なメリットがあります。世間の常識に囚われず、自分の情熱を信じ、好きなことを仕事にすることを真剣に検討しましょう。

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